「菅新内閣発足」、声に出して読むと「関心ないから放っとく」と聞こえます。海運造船業界は決して「関心がない」わけではありません。企業経営は企業独自で継続努力はしますが、景気浮上の為のインフラ政策はネジレルことなく早期実行して欲しいものです。例えば、法人税低減、円高対策等。リーマンショックから2年経ちますが、未だ企業心理は冷え込んでいるのではないでしょうか? 設備投資、雇用の回復に波及します。

とりわけ、円高には困ったものです。過日、日本政府が介入したが、1円程度の効果で世界の投機筋は更なる政策、介入があるのか見守っているのでないでしょうか? 「講釈師、見てきたような嘘を云い」、声を出して読むと「公約し、してみたような嘘多い」と聞こえます。沖縄の米軍基地移設問題、尖閣での中国漁船問題などは大きな政治外交問題でしょうが、円高も日本の独力で解決できない大きな問題なのです。日本造船業界では、90円ぐらいを期待している発言がありますが、余り具体的な数字を発言しない方がよろしい。日本の個人船主で昨今の円高と、船員費を中心とした高騰で悲鳴をあげているのも聞こえます。

リーマンショックのあと、コンテナーが極端に落ちこんでいましたが、コンテナーの箱が不足するまで市況は回復しているようです。日本の大手3社は期待せざる利益がでているようです。結構なことです。資源関係のバルクキャリアーも、リーマンョック以前のレベルに、或いはそれ近くに戻った様子。船腹過剰感から、新造船発注がなかったのが、最近、日本郵船、商船三井、第一中央汽船などが船腹拡張を発表して、それを背景に新造船発注を伴っているようです。これらも雰囲気的には結構なことです。欧米の経済情勢は、今しばらく静観する必要がありますが、新興国は発展途上にあり、従って海上輸送量が増加したのでしょう。特に中国を中心にアジアの物流に期待します。扇の要が日本であることから脱却して、頑張れー近海船。頑張れー菅さん。中国漁船の件、謝罪、賠償は不要です。