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コラム
2002 Vol. 1 PDF 版


海運市況 (ドライ) は歴史的には現状より下回った市況はありましたが、諸般の事情より察するに、これ以下は無かろう「底」にあると判断しております。即ちこれから上昇するしかないわけですが、その意味で今年の First Quarter (3月末まで) の動向が興味あるところです。

但し最近絶好調であったタンカー及びコンテナーについては、今が底かどうかにはまだ疑問がありますが、この分野も今年の First Quarter の動向を観る必要があります。

テロショック、エンロン事件等米国の足元を揺るがす事件が文字通り足を引っ張っておりますが、世界の警察官、世界の景気リーダーが先ず早期に復活をして貰わなければなりません。日本は「改革」が空回りせずに実効出ること期待して止みませんが、円安傾向が輸出産業に活気を与えることは好材料かと思います。

日本の足元でいえば、内航市況も最悪・ボトムです。これは今までが不必要なまで保護されてきた歴史があり、神様・仏様の悪戯か、必要以上に是正されている現状です。

海外より市況低迷を狙って売船引き合いが多くなっております。オペレーターの PushOut もあり、円安もあり、売り手がその気になっている背景でしょう。買い手側は、今年は悪くても来年 (2003年) は市況好転しているという思惑があるのでしょう。

需要に基づく新造船は別にして、暫時投機を背景にした新造船発注は期待できず、造船業界にとってはツライ2002年となりましょう。


p.s. 昨年末のレポートの絵中の干支が間違えておりました。失礼しました。

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