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コラム
2004 Vol. 3 PDF 版


ノルウェーで発刊されている業界専門誌に "TRADE WINDS" と言うのがあります。早耳早太郎で "夕刊フジ" 的内容でありますが世界的に読まれており業界スキャンダルも含めなんとなく読まされる週間新聞ではあります。この5月28日号の記事を此処に紹介します。意訳すると「中古バルカーは市況最高値時 (5月) より短期間で船価が25%暴落 (救命艇ではありませんが英語で Free-fall と揶揄、真面目な英語で Nose-drive と云います) 。一般に市場でレポートされている最高値でも実態はそれ以下で売船されていることもあり、又高値で売買されても高値の TC が付いている場合もある。現在用船市況も急激に下がっているが、此れは一時的なものと観ている」
 
 
  事実最近欧州出張して2 - 3のドライチャーターブローカーに面談したが、中国の昨今の買い控えは一時的なもので、矢張り2008/2010年に向かって萎み続けることは無く、夏休み後又中国中心に市況上昇する ... 又インド・ロシアも浮揚要因になるとしている。しかし何れにせよ1/2か月前の狂乱的な市況まで戻ることは無いと云っております。

又、同誌では特に中国・韓国に発注された輸出新造船で高値発注と観られる契約に対して船主より値引き要求が来ている由。日本ではかかる事象は聞こえません。逆に材料高騰で受注船価の見直し、上方修正を要請している例を観ます。契約遵守が常識ですが、異常な市況環境がやや "不可抗力" に解釈されることもあります。

かかる乱高下の中でも、守りと攻めを見極めつつ常に情報は MAXIMUM INPUT して商機を探索したいものです。

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