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コラム
2002 Vol. 6 PDF 版


伸びて縮む。縮んで伸びる。そこで伸びる前は縮んでいたこと、縮んでいる前は伸びていたことを我々はよく承知し将来に対応したいものです。伸びて更に伸びる (戦後からバブルまでのインフレの如し) また縮んで更に縮むのは破綻を来します。海運も伸びたり縮んだり (昔の偉い海運マンが "浮きつ沈みつ" と言う表現をしております) して現在に至っております。今年の前半は伸びましたが6月頃些か縮み此の侭夏季となり今年末迄横滑りしそうです。今年末、来年 (2003) 初めより伸びを観る ... と言うのが天の声か。

近海船市況にやや変化を観ます。アジア経済圏がやや回復基調が出てきたのか、日本のオペレーター間で船腹不足感が出ておる様子です。しかし運賃面での改善はなさそうで船主に還元されるには至っておりません。一方ベトナムを始め買船引き合いも真面目さがあります。10歳のものでも売り手は US$3,500Mil 以上欲しいが、さもなくば借金が返せない買い手はそれ以下を期待しておるのが現況でしょう。願わくば船腹不足とて不必要に船腹増やすことなく業界調整してもらいたいものです。

一寸心配なのはアメリカの巨大企業の破綻であり多くの企業が12月末決算でこの為アメリカ企業が如何なる対応をするのか、特に海外にある資産を決算対策でアメリカに持ち帰る動きが如実に出れば為替に影響しそうな感じがします。(ドル高円安) 先で海運市況が伸びるのか縮むのかを読む場合為替を無視できません。


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