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コラム
2000 Vol. 9 PDF 版


海砂の輸入が今後活発化しそうです。

瀬戸内海では海底の生態系に悪影響ありとして、採砂の禁止・制限が実行されている。海砂は主に埋立て用で、これらの需要は増加すると観られています。

因みに生コン用は塩害回避の為、無塩砂 (河砂) が理想であるが、この不足も将来懸念され大量輸入される可能性があります。


大きなキッカケは関空の第一期工事でしたが、これには主に国内海砂が使用されました。第二期工事で中国等よりの輸入海砂が導入され、第一中央汽船のグラブ付き大型バルカーが海上輸送を行ったのが大量海砂海上輸送のクサワケとなりました。儲かったとは思いません。海砂は韓国/中国が日本向け輸出国ですが、将来的には中国が主流となりましょう。量的には年間1,000万トンは急ぐ到達すると想われ、この量は外航貨物の量としては侮れません。しかし、付加価値が低い商品であるが故、運賃が低く ($7 - 8/屯) 大手の船会社は手を出しにくい。暫時一流のオペレーターでない人たちが海上輸送に関与することになりましょう。この場合、海上輸送の専門が伴走することが肝要です。大型海洋プロジェクトを背景にせず、常時量を問わず輸入海砂は増えます。従って船型も近海サイズからパナマックスサイズまで多用されるでしょう。

積地は陸上設備で積込みするのが常ですが、問題は荷揚げが問題です。理想的には Self-Unloader (自動荷卸し装置) が搭載されているのが本船の稼働率を上げるには一番です。採算も良くなります。この辺りが知恵の出しどころでしょう。

北海道には立派な山砂が産出されますが、日本籍船で海上輸送するにはコスト高で採算上問題あります。

先駆者は常に苦労するものです。しかし、経験を積んで商権を確保して、いづれ輸入砂で御殿を建てて欲しいものです。

やはり輸入砂の海上輸送に従事するのはガッツのある愛媛県・広島県の人と観ております。

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